実験で知ること

昨春に卒業した大学院キャンパスへ。某教授の研究素材として実験に参加するためです(つまり被験者)。現役学生時代から、心理学や社会心理学を専攻する友人達から「ねぇねぇ、実験に協力してぇ」と頼まれて(半ばイヤイヤ)参加してきたものです。イヤイヤ、というのは、時間を取られるとか面倒ということではなく(実験そのものは楽しい)、自分の内面に潜む何かを分析されるのが怖い、ということなのですが。だって、自分が自覚していることならいいけれど、何が隠れているか分からないわけで(^^;
その点、この教授の実験は仮想株式市場で一定(かなり!?)の制約条件の下で売買をしていく、という内容だから深層心理とか抉られちゃうこともないでしょう(笑)それにSuzumeは素人だから、ヴァーチャル環境で「板が厚い・薄い」というのを目で確認しながら売買を判断したり、ニュースを見て瞬時に自分が判断して手を動かせるかとか、そういうことを体験できるのが楽しいです(あぁ、ド素人な発言)。
今日はファンドマネージャーの役割を与えられ、数々の課題にプレッシャーを感じながら取引した結果、6人グループの中で3位でした。累計でもらった資金は11億円、最終損益は50百万弱の益。現実世界ではここからFeeを控除するのだから、Suzumeが機関投資家だったら、この程度の結果に資産運用をド〜ンと委託できませんなぁ(汗)
実験終了後、隣席にいた本物のファンドマネージャーさんの取引明細を見せてもらったら、Suzumeみたいに細々と取引していない。最初にポンポンポ〜ンッと、瞬く間に魅力的水準でポジションを形成した後は、少々のニュースにも反応することなくジーッと待っている。そして取引最終日には利益の全てを確定させて保有ゼロ。何か質問しても、その時の自分の取った行動や根拠が明快に説明できるわけ(Suzumeは「この時は何故こうしたんだっけ?混乱していて忘れちゃったなぁ」という部分が沢山あった)。あぁ、プロって、説明責任って、受託者責任って、そういうことなのね。。。と感心しました。もちろん、毎日そんなことをやっている人と同じようにSuzumeができるわけがなく、裏返せばSuzumeだって日々そういう仕事をしていたら、そんな風に行動できるようになるのかも知れないけれど。所与の資金を営業日数で割って1日辺りの取引金額のベンチマークにしたり、どの銘柄も(平均価格が計算しやすいように)同じ単位で売買したり、人によって色々と理に適った工夫をしていて、とても勉強になりました。
ちなみに、帰りに教授と同じ電車になったのですが「○○君はオトナになったね」と仰るので、「取引内容でそんなことがわかるんですか?」と聞いたら「うん、わかるよ。在学中の実験内容はすごく力任せだったけれど、今回はニュースに対する反応も冷静で淡々と売買していたもの。」とのお答え。しまった〜、この実験でも自分の内面を知られてしまうのね!!