シンデレラ

クリスマスにバレエ「シンデレラ」観賞とは年甲斐もなく乙女チック...。いいえ、そういう趣味は持ち合わせていないのですけれど、「シンデレラ」はSuzume家にとって特別な思い出と繋がっている物語。だから別枠なのです。
本日は新国立劇場「シンデレラ」初日。もともとアリーナ・コジョカルとヨハン・コボーが出演予定だったのが、コジョカルが怪我の為に降板し、オランダ国立バレエのプリンシパルであるラリーサ・レジニナが出演する事になっていました。ところが、そのレジュニナが2幕で足を傷めたために途中降板。波乱の舞台となってしまいました。でも、その後に代役で急遽出演したさいとう美帆さんとマイレン・トレウバエフのパフォーマンスが素晴らしく、観終わってみて満足したのでした。
2幕のシンデレラと王子の最初のパドドゥの後に、ヴァリエーションを踊ろうとしたコボーと指揮者とのタイミングが合わず、やり取りがあって少し間が開き、コボーのヴァリエーション、アグリーシスターズのオレンジを持った踊りと続いた後に急に幕が下りて上演が中断し、舞台監督による「主役が怪我をしましたので中断の後、代役によって続けます」とのアナウンスがありました。レジュニナはシンデレラの可憐だけど芯の強い女性像に情感豊かに演じていただけに、とても残念。コボーも気品と思いやりに溢れた素敵な王子様で、踊りも大きくて素敵でしたが、レジュニナの降板と一緒に交代してしまい(急に代役と合わせて踊ることはできないのでしょう)残念でした。
レジュニナの代役で登場したさいとうさんは清楚な雰囲気のある方で、シンデレラがとても似合っていました。マイレンの王子様との息も合っていて、登場前の舞台との連続性が途切れない演技で観衆を魅了してくれました。
個人的には、仙女役の川村真樹さんの踊りが優雅で素敵だと思いました。振り付け自体が優雅なのか、彼女の表現力がなせる技なのかわからないのですが、とても美しかったです。オペラは浮気だの不倫だの、歌舞伎と同じで世話物が多いですが、クラシックバレエは御伽ばなしがしっくりしますね。