どうかと思ったけれど

日経新聞の連載小説

通称「愛ルケ」。この連載には本当にがっかりしているので、触れるつもりは無かったのだけれど、最近は思いも寄らない方向に話が展開しているので、ちょっと一言。
だいぶ前に「風の盆」のことが書いてあったから、Suzumeはてっきり今日から始まる「おわら風の盆」に二人で一緒にでかける、という展開を想像していた。
そう思い込んだのには理由があって、高橋治氏の「風の盆恋歌」という名作がまさに、そのような主題になっているからだ。胡弓の調べとともに風の盆の祭りは3夜続く。互いに思いながらも20年の間、離ればなれにお互いの人生を生きてきた一組の男女が織りなす切ない物語。倫理的には受け入れがたい不倫の話だけれども、「おわら風の盆」という非日常的空間を舞台にした静かでひたむきな愛を品性を損なうことなく描写していて、読めば誰もが引き込まれるような作品だ。
考えてみれば、同業ライバルの小説をトリビュートするような話を書くわけがないのだけれども、やっぱり「風の盆」+「不倫」=「風の盆恋歌」だもの…。
それなのに、いきなり千駄ヶ谷のマンション内で不倫相手を絞殺してしまうなんて!火曜サスペンスor土曜ワイドかと思っちゃいます。
で、「おわら風の盆」は愛ルケで今後、どういう形で登場するのかしら。まさか、小説の中で9月に入る前に連載が終わってしまうのではないでしょうね!?