resonance

友達AがパートナーのワシントンDC転勤にくっついて行く、というので急遽、会うことに。もう1年以上も前のことだけれども、Suzumeが自分の人生について真剣に考えるチャンスを与えてくれた、そういう友達だ。
今回、Aが選んでくれた店は、東京ビルTOKIA2Fに入っているフレンチ「リゾナンス(resonance|レゾナンス カフェ/ダイニング/バー 東京・丸の内)」のブラッスリー
Aとは不思議な縁で繋がっている。知り合ったのは18歳の頃。でも親しくならないうちにAが米国の大学に進学してそれっきり…のはずだった。ところが社会人になって数年後、Suzumeがある仕事に着任した際にビジネスの相手として再会したのだ。それから約3年間は交渉相手として私的接触は避けていたけれど、Aの担当業務が変わったのを機に個人的に会うようになった。以来、年に1度くらいだけれど、何となく声を掛け合っては食事をする関係。
18歳で米国に単身でわたり、その後は名門の大学・大学院へと進学、卒業後も着実にキャリアを築いてきただけのことはあって、Aはいつ会っても気丈で落ち着いていて安定感がある。早くに親元を離れ、米国で社会人としてのスタートを切っているにも関わらず日本的な礼儀作法が身についているのは、子供の頃からの教育環境(躾)の良さと本人の賢さ故か。
さて、リゾナンスは2人ともあまり酒を飲まないのでブラッスリーで正解。レストランだとどうしてもワインを頼まないといけない気分になるし。この店の特徴は、無添加飼料で育てた伊達鶏や無農薬有機野菜などを使ったオーガニック料理。ビン詰めの前菜「やまゆり豚のリエット」、トマトのグラタン・パルメザン風味、野菜のテリーヌ、伊達鶏のロースト(1/2サイズ)、牛肉のリエット…と、ここまで頼んだところで、お店から「量が多すぎるので牛肉はやめましょう」とストップが入る。え、2人で4品しか頼んでいないのに…と一瞬思ったが、実際に牛肉を止めても十分な量だった。そういう適切なアドバイスをしてくれる店員がいるのは好感度が高い。どれも美味しかったのだけれど、伊達鶏には正直感激した。火の入り具合もとても良くて、肉は柔らかく皮は香ばしい。これが最初に出てきたら、Suzumeはこればかりを食べていたに違いない。
Aの米国滞在は2年間だという。今の勤務先のワシントン事務所で仕事を続ける選択もあったけれど、いったん区切をつけることにしたらしい。「しばらくはワーキングマザーのプレッシャーから解放されて親子ベッタリな専業主婦を楽しむ」と言っているけれど、意志の強い彼女のこと、そんな日々は長くないだろう。次のキャリアに向けて新たなパワーを蓄積して、2年後に帰国するのを楽しみにしていることにしよう。Suzumeもその時に堂々と再会できるよう、自分で納得のいくキャリアを構築できていると良いのだけれど。