一球入魂

Suzumeは小学生の頃から甲子園で繰り広げられる高校野球の全国大会が大好きで、春休みも夏休みもテレビの前に座り込んで高校野球をひたすら観ていた。で、高校野球が終わってからプロ野球のナイター中継を見ると、彼らがやけに漫然とプレーしているように見えて仕方なかった。「プロ野球って、気の抜けた炭酸みたいだなぁ」などと思ったものだ。
高校野球の魅力は、「一球入魂」の精神なのかも知れない。プレーの巧拙を考えればプロ野球の方が洗練されているはずだけれど、プロ野球選手は職業としてのプレーヤーだから、今日の試合に全力を尽くすことよりも1年を通じてケガすることなくプレーし続けることが大事な場合もあるだろう。その点、高校野球は選手が完全燃焼している。特に夏の大会は、これを最後に野球部を引退する高校3年生が多いから、たくさんのドラマが生まれる。Suzumeは野球に関しては素人だから、1つ1つのプレーの巧拙はそんなに気にならない。それよりも仲間同志で助け合っている様子や選手達が何かを成し遂げたときの破顔一笑に感激するのだ。
今夏は、ことさらに高校野球が面白い。Suzumeが、この10年で最も時間的に余裕のある夏を迎えているから高校野球にまで関心が向くのか、それとも今年の大会が例年に比べて格段にドラマチックなのか。今日の決勝戦は今大会に多かった乱打戦ではなく、1点を争う素晴らしい試合だった。駒大苫小牧早稲田実業も投手の落ち着いた丁寧な投げっぷりが目を引いたし、捕手や他の選手の守備にも数々の好プレーが見られた。途中で駒大苫小牧本塁打で均衡が破れたときも、その裏で早稲田実業がすぐに1点を取り返す。同校の斉藤投手が「1点の差」をプレッシャーに感じることなく投げられるように仲間が頑張った結果だ。こういうの、ドラマだよなぁ。。。
あぁ、明日、出社しないでテレビで観戦したいなー。