「子猫殺し」について

タイトルを見て、ピンとくる人は多いと思う。先月の日経夕刊「プロムナード」に作家・坂東眞砂子氏が掲載したエッセーを巡って、ネットのブログや掲示板を中心に大騒ぎになっている。坂東氏が書いた、動物の「生」の意味を問う内容。一昨日は、日経新聞自身でもそのことを取り上げて、3人のコメントを掲載した。
Suzumeはここで議論しようとは思わない。正直、坂東氏のエッセーを読んだときは驚いたけれど、彼女は最後に「もちろん、それに伴う殺しの痛み、悲しみも引き受けてのことである」と結んでいる。相当に色々な可能性を模索し悩んだ末の選択であることがそこからは感じ取れるし、さらにそれを公表すれば波紋が広がることも覚悟していたと思う。タヒチという場所も、その選択には影響しているのかもしれない。Suzumeも動物を愛護する気持ちを持っているけれど、その観点のみで彼女の行為に評価を下してはいけないと思っている。
そんなことを考えていたところに、本日発売の週刊文春に、東野圭吾氏が同エッセーに関する自分の見解を掲載しているのを見つけた。実際に都会で猫を飼っていることもあって、より具体的に踏み込んだ内容になっている。やはり、この問題には「1つの正解」というものはないと思う。でも、東野氏の文章には頷ける部分も多く、また平易な言葉で綴られているので、興味のある人は一読をオススメします。