他人より自分、なのに…

他人より自分、なのに

自分の論文のことを考えなくてはならないのに、昨日の日中からずっと、大学院のある友達のことを考えている。友達自身というよりも、友達が現在直面している状況や立場とか、そんなこと。別に「一緒に考えて」と頼まれたわけではないから余計なお世話なのだが、色々と考えてしまう。
昨日午前中に相談なのか独り言なのかわからないメールが届いた。
直感的に友達が今、珍しく取り乱していると思った。メールには、友達がある大物教授から受け取ったメールが付いていて、多分、それが混乱を大きくしていた。仕事中にも関わらず、私は自分の神経を集中させて、大物教授のメールに込められたメッセージを読み取ろうとした。急ぐ必要があると思ったから。
友達のポジションを想像して、そして、「まだ整理できていないけれど」と前置きをして、自分が感じたことと友達へのエールを書いて送った。
深夜、友達からメールが届いた。やはりとても混乱していた、と。それから「Suzumeのメッセージも説得力あって、じーん、ときた」と。私が急いだことが役に立ったみたいで、とても嬉しかった。
 
誰かに頼られると、その気持ちに精一杯応えたいと思ってしまう。そういうことに対して、適当に流すことができない性格だ。特に、自分を全面的に信頼してくれる人には、老若男女問わず、尽くしてしまう。相当にお節介でお人好しなのだろう。当然、そういう部分をいいように利用する人もいて、そういう時はすごく傷つく。でも、やっぱりまた他人を信じてしまうのだ。
私をよく知る人には「そんなに一生懸命だと自分が疲れるでしょう?」と言われるけれど、確かに疲れるけれど、うまく制御できない。
他人のことは鋭く分析して本質を見抜くことができるのに、自分のことはさっぱりわからない。何をやりたいのかさえも。