オンナの嫉妬心?

直感はあたるもの

夜、とある集まりがあって、顔を出した。正直に言って、あまり乗り気ではなかった。理由はいくつかあるけれど。メンバー構成というのは不思議だ。例えば10人いるとして、その中の1名が不在なだけで、その日は全然盛り上がらなかったりする。逆に、今までは和やかな集まりだったのに、1人の強烈な個性の持ち主が加わるだけで、その場の雰囲気が一変してしまうこともある。
Suzumeが行きたくなかったのは、後者の気配を感じていたからだ。
ある人(X)が加わると、どうしても「好きなオトコのタイプ」だの「出会いのチャンスをいかに作るか」だの、そんな話ばかりになる。そういう話題を否定はしないし、多少はあった方が楽しいけれど、食事をしながらの2〜3時間、延々とそれが続くのは辟易する。
Suzumeは女性誌をあまり読まないからわからないけど、電車の中吊り広告を見る範囲で言うならCosmopolitanのキャッチみたいで、品性が感じられない。
この日はM&Aの専門家も参加していたし、最近のライブドアに絡んだ話題でプロの意見も聞いてみたかったのだけれど、当然、そんな話題は1秒たりとも登場しなかった。それどころか、なぜかSuzumeがXの攻撃をまともに受けてしまったのだ。

つまりは嫉妬!?

それは突然、「Suzumeの好きな男性はどういうタイプなのか?」という質問から始まった。
好きなタイプというのは無い。ごまかすつもりはなくて、今までお付き合いした男性には共通項がないのだ。無理やり共通点を見出すとすれば、他人への思いやりがあって、ほんのちょっぴり優柔不断なところ。ってなくらいで。これだって、「優しさと優柔不断は紙一重」の世界だし、特徴というほどのことではない。
「好きなタイプっていうのはないなぁ」と言ったら、そこからXの執念深い尋問が始まった。「無人島に流れ着いて、女性はSuzume1人、男性は全員、大学院の教員と学生ばかり。そこで誰かと結ばれて子孫を残さないといけないとしたら、誰を選ぶか?」と。
はぁ〜??? この人、ちょっとおかしいんじゃないの?
この時点で私はもう帰りたくなった。こんな下世話な話にいちいち付き合っていられるかっつーの。
さすがに場の雰囲気がちょっと悪くなったのを察して、私の両脇に座っている人が別の話題を出したのだけれど、それに対しても「ちょっと。話をそらさないで。」と食い下がってくる。なんだかなー。しつこいなー。
仕方ないので、(心の中で相手に詫びつつ)今学期、何かと勉強面でお世話になった男性Bの名前を出した。当然、彼に対して恋愛感情を抱いたことはないのだけれど、固有名詞を出せばXの気も収まるだろう、と思ったから。 そうしたら、「ふぅん。SuzumeはAが好きなのかと思った。彼を好きでしょう?」と。どうやら、Xは自分の中で組み立てたストーリーが正しいと信じていて、それが証明できるまで追及し続けるつもりらしい。それならそれでいいや。「そう?じゃぁ、今度からAのことをもう少し意識して見るようにするね」と、彼女の期待を外しつつ、オトナな回答をした。そうしたら今度は「Aは今、海外に行っているのよ、知ってた?」等々、自分がAと親しいことをアピールし始めた。
あ…なるほど。きっと、XはAのことが好きなのね。それで、何故か「SuzumeはAを好きに違いない」と思って、ライバル意識を抱いているのかな、それならこの不自然な執念深さも納得できるような。。。
そう思って「Xの方こそ、随分とAと仲が良さそうだし、いい感じじゃない。」といってあげたのに、彼女ったら顔をしかめて「えー。私は、Aはちょっとねぇ…違うな。」だと。
SuzumeはXに言いたかったよ。「一応、相手(A)にも“選ぶ権利”ってものがあるからね。」と。