世間は狭い

夜、電話が鳴る

Suzumeは在宅時も常に留守番電話をセットしている。
「マンション買いませんか」的な営業も多いし、本当に用事のある人なら一言メッセージを入れてくれるはずだから、と割り切っている。
電話は必要かつ便利な伝達手段。でも、極端な表現だが、相手の都合を斟酌せずに一方的に対話を強いる行為でもある。だからSuzumeは基本的に好かない。メッセージを残してくれた人には必ず電話をかけ直す。それが人としての礼儀だから。
今日、夜に帰宅すると何度か電話が鳴った。
いずれも留守番の応答メッセージになると切れてしまう。明日はゼミ発表があるから、Suzumeは準備で忙しい。だから電話には出たくなかったのだけれど、さすがに気になって何度目かに電話に出た。
中高時代の友人からだった。彼女は私が常にセットしていることを知っているはずなんだけどなぁ。
そうしたら「来春、結婚する」という。
これは話が長くなりそうだなぁ…だから電話はイヤなんだ...と瞬間、思ってしまった。翌日は月曜で仕事に追われる1週間が始まるし、さらにゼミ発表を控えた前夜10:00にかかってきたら、やっぱりねぇ。
でも友人の生涯で大切な晴れやか&御目出度いことだから私だって嬉しいし、しかも披露宴に出席して欲しいっていう話なのだから、ちゃんと聞いておきたいし。で、結局は1時間程度、話し込んでしまう。
話の流れからSuzumeが通っている大学院のことを話したら、なんとまぁ、彼女のフィアンセの親しい知人が専任教員で、今度の土曜日に挨拶に行くんだそう。
Suzumeは偶々、その教員の講義を取ったことが無く残念でもあり(知っていれば共通の話題になった)、ホッとした一面もあり(あーあのヒドイ成績の学生ね、みたいなことで友人に恥をかかせることになるから)。。。
いやいや、まったく世間とは狭いもの。どこでもいつでも、いい加減なことはできないです、はい。