花より男子

ドラマなんて

花より男子」。あなどれないマンガだ。
数年前、まだ連載が続いていた頃、Suzumeのマンガ好きを良く知る友人が、第1巻〜第28巻を丸ごと宅急便でSuzume家に突然、送りつけてきた。その理由が奮っている。「すごく面白いから読んで。持っていると何度も読み返して生活リズムが崩れるから、返さなくていいから。」
最初の2〜3巻は「ふぅん」って感じ。まず人物画のタッチがSuzumeの好みではない。Suzumeはオーソドックスな描き方(槙村さとる、萩尾望都、野間美由紀)が好き。
それから、登場人物の生活レベルにリアリティがなくて(特に道明寺司)、でも完全なフィクションな時代や場所の設定でもない、という中途半端な状況も腑に落ちる感じがなくてハマれなかった。
ところが、読み進めているとあまりのアホらしさが楽しくて仕方がなくなってきた。
結局、第29巻以降は、出版されるたびに自分で買って最後まで読み通してしまった(この年齢でマーガレット・コミックスを買うのは恥ずかしかった!!)。
今回、ドラマ化される話を知ったときに、牧野つくし役はともかくとして、カッコイイ男子4人組が思い当たらず「これは失敗じゃないの…?」と思った。
10年位前に映画化されたときに、男子4人組のうち2人は谷原章介藤木直人だった(あと2人はまったく印象に残らず)。
この2人、長身でルックスが良いところは本当にイメージ通りだったのだけれど、谷原は道明寺キャラに必須の気迫が全くなく、藤木は(寡黙で憂いのある役だったのに)演技が硬く…。2人ともデビュー作だったから仕方ないか。
でも、今の若手で「演技力」があって「長身」かつ「ルックスがいわゆる2枚目」という4人を揃えるのは無理でしょう。しかも道明寺のキャラが濃すぎて、この人を誰が演じるかですべてが決まるし。ということで、期待していなかった。
ところが。実際にTVをみたけれど、思いのほか健闘している!
まず井上真央がマンガのイメージにピッタリでいい。
それから松本潤。小さいからどうだろう。と思っていたけれど、舞台と違ってTVドラマはアングルとか撮り方で結構カバーできるものなんだなーと関心。井上が比較的小さいことも幸いしているのかも知れない。
あと、原作通りの役作り(というか外見?)なのが、つくしの父親役の小林すすむ
ドラマでは、どこまで原作の波乱万丈な展開に合わせるのか不明だけれど、今後を期待させる番組。
月9で何を演じても同じになってしまう高嶋(弟)を見るよりずっと面白いぞ。