ジェイコム一色

今日はさすがにジェイコム一色。Suzumeの仕事は株式市場の取引には関係ないけれど、最初に異変に気づいたのは職場の隣席の人。多分、彼には証券会社からIPO銘柄の連絡メールが毎日届いていて、暇つぶしか興味本位で初値チェックをしていたのかも知れない。「なんかさぁ、マザーズで大変なことになっているよ」とつぶやくので、SuzumeもYahoo!Financeの掲示板を開いてみる。
掲示板は普段は見ない。意味の無いヘンな書き込みが多くて、Suzumeにしてみれば、参考情報なんて殆どないから。でも、今日は違っていた。さすがに自分の財産を投じている個人は、異変に気づくのが早い。でも、異変に気づいても真実にはなかなか辿りつけないのが個人の不利なところ。内部者と外部者では情報量が違う。それに加えて、機関投資家(や証券会社)と個人には情報が公平に伝わってこない、あるいは伝わってくるスピードが違う。いわゆる「情報の非対称性」ってヤツだ。
今回は、「61万円で1株の売り」を「1円で61万株の売り」として誤ってオーダーを出してしまったことが判明したのも昼頃、それでも東証では売買停止にならない。しかも誤発注した証券会社が判明しない中、幹事証券の日興コーディアルが「当社ではありません」と東証にわざわざ適時開示をした。誤発注による損失の大きさを懸念して同社株価が下落していることに対応するための措置だと思うけれど、幹事証券がそんな行動に出たものだから、野村や大和も「ウチじゃないよ」とリリースし、午後は何だか犯人探しの様相。
でも、こうした一連の混乱を招いたのは、明らかに東証の対応の悪さ/遅さにあるとSuzumeは思う。もちろん、誤発注した証券会社にそもそもの責任はあるけれど、東証には市場の番人としての役目があるはずだ。システムだって東証がコントロールしているのだから、どこの証券会社が誤発注したのかすぐにわかったはずだし、すぐに売買停止をしたって良かっただろうし。
以前、電通の上場でも同じようなトラブルがあったけれど、今回もジェイコム社が一番お気の毒。経営者にとって上場初値や取引高は、株式公開して市場から初めてもらう通信簿みたいなもので、とても気になるものね。