He has moved on to a better place

小学校4年の時に担任だったS先生に毎年、年賀状を出していた。中学や高校の担任にはいつしか出さなくなってしまったけれど。
でも今年、先生から年賀状が来なかった。そして今日、S先生と同じ苗字の知らない人から葉書が届いた。そこには「父は…病魔に打ち勝てず8月15日に他界いたしました」と書いてあった。
S先生は、小学校生活の半分を海外で過ごしたSuzumeが帰国して地元の小学校に転入した時の担任だ。「昔ながらの先生」という感じで、悪いことをする子供には容赦なく体罰(お尻をぶつ、廊下に正座させる)も与えたけれど、そのことを不満に思う親も子供もいなかった。勉強でもスポーツでも、子供にやる気を出させる名人のような先生。
Suzumeは4年生の途中から、時々、皆と違う宿題を先生から課されることがあった。なぜ自分だけが別メニューが用意されているのか不思議だったけれど、問題を解くことが楽しくて言われるがままに続けていた。それが中学受験進学塾として有名な四谷大塚の問題だったと知ったのは、かなり後のことだ。
また、Suzumeが読書好きだったのを後押ししてくれたのもS先生だ。勉強の本である必要など全くなくて、何でも良いと言ってくれたから、Suzumeは「ドリトル先生」や「ムーミン谷」、「怪盗ルパン」シリーズなどを次々と読破した。
5年生に進級する時に違う先生に担任が変わったから1年余の短い期間だったけれど、この先生と出会えたから今のSuzumeがあるのだと思っている。
S先生、ありがとう。