デューク

少し前に録画していた短編ドラマを観た。3本のうち、秀逸だったのは予想通り「デューク」。
江國香織の短編集「つめたい夜に」に収録されている作品。愛犬が亡くなったとても悲しい日に出会った素敵な男の子との不思議な1日を描いたもの。
江國香織のすべての小説がSuzumのテイストに合うわけではないのだけれど、江國ワールドには不思議な魅力があって、新作が出ると必ず読んでみる作家の1人である。そして彼女の短編小説の中ではこれが一番好き。
(長編は「ウエハースの椅子」がお気に入りかなー。昨年の「間宮兄弟」もイケてない兄弟への愛情があふれていて好きだったけれど。)
小説は、美しい日本語の文章を読んで自分の頭の中で自由にイメージをつくることができるところが素晴らしい。でも、映像化されてしまうと、誰かによる一解釈に支配されてしまう。それが吉凶どっちに出るのかは観てみないとわからない。。。
今回のドラマは、優香も中尾くんもハマリ役で、不覚にもテレビを見てポロポロと泣いてしまいました(^^;
 
つめたいよるに (新潮文庫) ウエハースの椅子 間宮兄弟