ガウス賞

というものが今年創設されて、第1回受賞者に京都大の伊藤清名誉教授が選ばれた、との新聞報道(http://www.mainichi-msn.co.jp/shakai/wadai/news/20060823k0000m040077000c.html)。最初、記事のヘッドラインだけでは「ガウス?伊藤?なんだ、そりゃ。」。文面を読んでようやく「あぁ、『伊藤のレンマ』ね」と。
自他共に認める数学音痴なSuzumeでも『伊藤のレンマ』なんて単語がわかるのは、苦しみながらも大学院に通ったおかげ。金融工学の世界で最も知られる「ブラック・ショールズ方程式」は、この伊藤のレンマ(確率微分方程式)を基礎にしていて、1997年にマイロン・ショールズロバート・マートンノーベル経済学賞を受賞している(フィッシャー・ブラックはすでに亡くなっていたので受賞し損ねた。残念!)。それなのに伊藤のレンマを生み出した当人が、ノーベル賞フィールズ賞(←数学のノーベル賞と言われ、京大の先生もこれまで2名が受賞)も受賞していないなんて変なの、と思っていた。Suzumeが大学院の講義で習った際も、教員が「本当は伊藤先生がノーベル賞をもらってもおかしくなかったんだけど」と話していたし。
ネットでみたら、フィールズ賞は年齢制限があるんですね。つまり、彼は受賞できなかったのではなく、受賞対象外だった、ということ。ガウス賞の価値は、今後の受賞者の顔ぶれで決まるのでしょうけれど、4年に1度の授与だから当面は伊藤氏が唯一の受賞者、ということになる。
う〜ん・・・正直に白状します。
Suzume、この賞が今後どうなるかなんて興味ないの。ただ「数学」という???な世界の話題で、Suzumeでも知っている名前やテーマが出てきたから嬉しかっただけ。きっと、第2回以降に受賞する学者の理論は知らない内容だろうし。
それに、今「じゃぁ、伊藤のレンマってどういう内容なの?」って聞かれても、説明できない。大学院では確かに勉強したけれど、それも苦しいのをパクッと飲み込んだだけで、Suzumeの血と肉にはなっていないもの。知りたい人は、こちらへお進みくださいませ。→伊藤の補題 - Wikipedia