スタートライン

Suzumeは自他ともに認める「おしゃべり」です。「他人の秘密を暴露する」という意味ではありません。でも、自分のことは結構、赤っ恥な経験も含めて包み隠さず話してしまっていると思います。よく言えば裏表がなく正直で、悪く言えば策が無く駆け引きのできない損な性分です。嬉しいことも悲しいことも正直に表情に出してしまうのは、子供っぽいのかも知れません。
そんな性分が如実に現れるのは、誰かとの会話で自分の予定(の中身)を話すときです。例えば、誰かに「明日の午後、映画を観に行かない?」と聞かれたとします。でも明日は他の友達とフラワーアレンジメントの教室に行く予定が入っている…そんな時、Suzumeは正直に「ごめんね、明日はお花のレッスンが入っちゃっているの」と普通に言ってしまいます。そう、それがSuzumeの「普通」、基本スタンスなんです。
ところが、相手は「映画を観に行けるかどうか」を尋ねているだけで、「明日の午後はどんな用事が入っているの?」とは聞いていないわけです。だから、返事は「明日はちょっと予定があって無理なの、ごめんね」でも全然失礼ではないのです。
それでは何故、Suzumeはイチイチ手の内を見せてしまうのでしょう。。。自分の予定を自慢したいからではありません。相手からの誘いを断ることに対して罪悪感があるのです。「気が進まないのではなく、先約があって不可抗力なの」と正直に話して誠意を見せることで許してもらおう、という気持ちが働いてしまうのではないかと思います。
さて。自分がそういう姿勢だと、逆のシチュエーション(つまりSuzumeが相手を誘う場合)で相手が「明日はちょっと無理」としか返事してくれないとどうでしょうか?その時の会話の流れや相手の態度にも依りますが、よそよそしさを感じることがあります。相手が理由を具体的に言わないのは、必要がないからではなく、もしかしたら誰にも言えない事なのかも知れません、家庭の事情や個人的に抱えている問題等々。だから、Suzumeもそこでもう一歩踏み込んで聞き出すような言動は取れなくて、「ふぅん、そうなんだ…」と胸の内がスッキリしないまま話を終わらせるしかないのです。(でも偶に「どこかに出かけるの?」と相手の縄張りに踏み込んでしまうことがあります(^^;)
どっちが正しいとか間違っているということではないし、相手との距離感(←これもかなり主観的な物差しですが)やその時の話題の中身によっても多少は違ってくるでしょう。でも、「言えないこと以外は話す」と「言わなくてはならないこと以外は話さない」。この2つのスタンスはスタートラインから大きく隔たりがあります。
そのことをちゃんと理解してコミュニケーションをはからないと、小さなモヤモヤが少しずつ積み重なることになってしまいます。